薪の乾燥について

2020/10/14

薪クラブ乾燥ポリシー

当店の薪は全て自然乾燥後出荷しています。大割以下サイズで10ヶ月以上、特大割で12ヶ月以上経過した薪は出荷可能品として扱われ、製造日の古いものから梱包、出荷しています。薪の乾燥には個体差があります。乾燥期間を満了していても水分が多めに残っている薪があり、太いほどこの傾向は強くなります。

大体の薪はお届けしてすぐにお使いいただけますが、もう少し乾燥期間が必要なものが含まれることをご了承いただき、ご利用くださいませ。当社の乾燥ルールを満了した薪は全く燃えなくて使えないということはありません。

自然乾燥:含水率計は使いません(期間管理)

薪の乾燥管理に含水率計は使用しません。計測方法と機器の信頼性を考えて、正確性を維持することが難しいため、あくまで乾燥期間による管理を行っています。あまり乾いていないとお叱りをうけることも稀にございますが、避けることができませんので、謝りながら続けています。

2018年から現行の乾燥期間ルールを実施し、それまでよりも乾燥コンディションは高くなっております。

薪原料の地域差

薪になる樹木の生育環境も薪の乾燥ペースと燃料としての能力に影響があると考えています。例えば日照率が高く、低地で肥沃な山で生育するナラの木と、日照率が低く、寒冷で厳しい環境で生育するナラとは育つスピードに違いが出て年輪の密度に差ができます。樹幹の密度が高いと乾燥してもずっしり重い薪になり、導管の量に違いも出ますので保持する水分量も異なるかもしれません。

乾いてもずっしり重い薪は着火しづらいものですが、木の密度が高いため火持ちが良い薪です。このように重量だけでは乾燥コンディションの判断はできません。

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切り口からの泡について

薪ストーブや暖炉に入れた薪の温度が上がってくると、薪の中に残っている水分が沸騰して切り口から泡が出てきます。薪にしてから長期間経ったものは泡が出ないこともあります。泡が出るからといって、その薪は乾いていないとは言えません。

樹種や個体により泡が出なくなるまでの時間は違います。いつまでも延々と泡が出つづける薪は乾いていないと判断して良いでしょう。通常はしばらくすれば泡は止まり、本格的に燃え出します。泡は薪にとって熱エネルギーを食われる存在ですので少ないほうが良いです。

薪クラブを含めて1年以下乾燥を謳う生産者の薪は泡が多少出る個体がほとんどだと思いますが、乾燥期間がしっかり管理された薪はほとんどの場合、問題なくお使いいただけます。

薪クラブから出荷する薪は種類やご注文の時期により前シーズン用の残りを出荷することもあります。前シーズン用の残りということは乾燥期間が長いということですので、「乾燥」の視点ではとても良い薪をお届けすることになります。夏を2回越えた薪は別の視点では樹皮が取れたり虫が出るなど、多少のダメージを受けている薪ということになりますが、それらは乾燥状態の良好性からみれば問題ないと考えています。

より良い乾燥コンディションを手に入れるには

上記のような古い薪だけを狙って入手することは難しいため、シーズン終了直後などに次シーズンの薪を手元に置いておくと良いでしょう。置き場や虫の発生の問題がありますが、確実に次シーズンは乾燥コンディションの良い薪からスタートできます。特に特大割などはシーズン後に残っていることはあまり無いですが、この方法が有効です。

お客様のお手元に置いても薪クラブの敷地で置いても乾燥の進み具合は大差がございません。

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